酒飲みにはエネルギッシュな人が多い。
私の周りの大酒飲みは社長やトップセールスマン、出世街道を歩んでいるエリートサラリーマンなどで、仕事ができ、エネルギッシュに生きている人たちがほとんどだ。
私は仕事ができるわけではないが、エネルギーがあるとか元気があるとか言われることが多いし、自分でもアグレッシブな性格な方だとは思う。
酒を飲み始めた頃は、別にお酒を美味しいとも思わなかったが、友達に酒を飲めることを自慢したり、背伸びをして大人なふりをしたかったために、中学生の頃からウィスキーの水割りなどを学校帰りに自販機で買って飲んでいたりしていた。
人よりも目立ちたいとか勝ちたいとかいう気持ちを、飲酒を通じて表現していたように思う。
大学生になり、社会人になり、人よりもたくさん飲めて、「酒が強い」と言われたが、それも根底には人に勝ちたい!という思いの結果だった気がする。
そして、結局のところ、酒に負け、大酒飲みになってしまった。
お酒にいったいどのくらいのお金と時間を費やしてきたのか。
どのくらいの人間関係を失ってきたのか。
そして他人にも自分にもどれだけ迷惑をかけてきたのか。
自分のパワーを費やす対象を間違えてしまっていた。
自分のエネルギーをどこに振り分けるのかで人生が決まる。
お酒だけに限らず、人、やるべきこと、考えることなどをよくよくチェックしてから取り組まなければ、自分のような性格の人間は結局マイナスな方に突っ走ってしまう。
エネルギーがある、アグレッシブな性格だ、というだけでは自分の人生は豊かにならない。
何に全力を注ぐのかで人生が決まる。
いくら仕事ができてお金を稼いでいても、結局酒に全て使ってしまったり借金をしたりしていれば、それは無職の人と何も変わらない。
実際、仕事ができる人たちの中で、貯金がなかったり稼いだものを全て使ってしまう人たちもたくさんいる。
禁酒をすると、自分のことが少しずつ見えてくる。